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【旅コラムvol.1】旅中、人に優しくされて自分を大切にすることを改めて知る(タイ・ナーン)

旅していますか?ほんの少しでも日常以外のコトに触れた時、新たな世界が開かれることもあります。このコラムでは旅中に感じた思いや気付き、出来事を書いていきますね。今回はタイのナーンというまだ海外からの観光客も少なく人々の素の優しさや素朴さ、豊かさが溢れている町でのエピソードです。

なんだかほっとする町

タイの北部にあるナーンをご存知でしょうか?バンコクから国内線で1時間15分、私は一人、この地におり立ちました。タイ国内のいろんな場所を巡っていますが、ナーンを訪れるの初めてです。北と東をラオスに接するナーン県は緑豊かで朝には托鉢の姿を多く見かけるなどタイらしい、昔ながらの姿も見れる町です。日本からネットで予約した宿に空港からタクシーで辿り着くと、朝9時にも関わらずチェックインさせてくれました。いい意味で観光地化されていない場所ではこうゆうことがよくあります。なんでもルールだからと断る日本のシステムとは異なり、こうやって「空いているのだからどうぞ」と流れるように受け入れるタイの気質も私がタイの好きなことの一つです。

早速、宿で自転車を借りて町散策を始めると、とても穏やかな空気が流れています。大通りでは車やバイクの通りも激しくなるものの、小道に入ればお坊さんの袈裟が干してあったりとなんだかほっとする町です。

旅の思わぬ出会い

町散策中にタイ北部の名物料理、カオソーイを屋台で食べていると、隣には小学生の女の子の4人組グループが同じく食事をしていました。海外の人ということもあり、気になるようでチラチラとこちらを見てニコニコしています。私も微笑み返すと、今度は食べていたお菓子を「ハイ」とくれました。英語が通じず、私もタイ語が全く話せないのでコミュニケーションはほとんど取れません。とっても優しい子たちだな〜と、知っているタイ語を並べてお礼を伝え、立ち去る女の子たちを見送りました。そしてカオソーイを夢中で食べ続けていました。すると5分後、何故か女の子たちが戻ってくるではありませんか。

戻ってきた女の子たちは、ちょっとはにかみながら何も言わず、一人ずつアクセサリーをプレゼントしてくれました。思いもしないギフトに私はとっても嬉しくて、「コップンカー(ありがとう)」と笑顔と共に何度もお礼を述べました。そして4人の女の子は去っていきました。

都会の日常が気を張らせて甘えることを忘れていた

その後、食べていた屋台の近くにあるナーンでも有名な寺院「ワット・プーミン」に移動。そこで思わぬ再会が待っていました。
お寺からなんとあの4人の女の子たちが大きく手を振って出てきたんです。私も嬉しくて「また会ったね〜」と笑いながら手を振り返しました。

そして「こっちだよ〜」と彼女たちによるお寺の案内がはじまりました。でも私はタイ語が分からない・・・それでも一生懸命に説明してくれて、写真を撮ってくれたり、暑い中、お参りのためか一緒にお寺の周りをぐるりと3周まわってくれたりもしました。みんなでワイワイと一緒に過ごしていると、まるで一人旅ではないかのよう。
屋台にいた時にもらったプレゼントから始まり、何も知らない私の面倒を見てくれる子供達の優しさがどんどん心に沁みこんできました。

「東京にいる時、見ず知らずの人にこんなに親切にしてもらったこと、あったっけな?」

と、ふと疑問に思い、東京で頑なに頑張っていた自分に気付きました。都会での忙しい日々はこのようなピュアな優しさに触れることが残念ながらあまりありません。みんな自分のことで精一杯。まっすぐ前をみて、ひたすら進み続けています。
仮に優しくしてもらっても、「大丈夫だから!」と遠慮したり、断ってしまいシンプルに受け取れていなかったりもします。誰かのご機嫌をとることで精一杯だったり、これらのことで結局、自分を大切にできてなかったことにも気付かされたのです。

この旅でナーンについてほとんど何も知らない、誰も知らない丸腰の一人の「人」に戻ることで、そして小さな素朴な町の女の子による優しさに触れることでスポンジのようにその優しやが沁みわたりました。

そして「強がってばかりいないで甘えるコトも大切。それにもっと自分を大切にしないとな〜」とも思えたのです。

その後も「のぞ渇いた〜」というジェスチャーをしていたら飲み物が買えるところまで連れて行ってくれたりと、とても親切にしてくれました。帰国後、この町では観光客にお寺でツアーガイドをするというプログラムが小学校であるということを知り、そのプログラムで彼女たちがお寺にいたのかもしれません。でも心から親切にしてくれて、私にとっては一生の思い出になりました。

ナチュラルに人を思いやれる人が多い町

このナーンという町ではこのエピソードだけでなく、多くの人の優しやに触れることがありました。
例えば、朝にお寺付近を歩いていると、私を見かけたおじさんが、お坊さんに交渉してくれて、寺内にある展示用の古いタイ古民家を特別に見せてくれました。

夜市に行きたいと宿のお父さんに道を尋ね、一人で自転車で出発すると、道に迷っているのではないかと、心配したお父さんが向かう途中の私をわざわざバイクで追いかけてきてくれて、道案内してくれました。

ローカルのレストランでは私が注文してぼーっと座っているとお客さんできていた女の子がレストランのシステムを知らない私にお水をくんで持ってきてくれたりもしました。

タイ、国内をいろいろ巡ったものの、こんなにも毎日、知らない人に助けてもらったのは初めてです。

タイの中でも特にこの素朴な町の人々は親切で優しく、心に余裕があるように思えました。そのためナチュラルに人に優しくできるのではないのかな、と感じたのです。
ナーンに行って人々と触れ合うことで、その波動が私の心にも響き、私自身も確実に何かが変わりました。このナーンという町には大自然だけではなく、そんな優しさがつまった素敵な町です。もし心に余裕が必要だなと感じた時、このような素朴で素敵な町を旅してみると何かが弾けるかもしれません。

 

雨宮あゆ実

【Just Traveler / Writer / TABISCO編集長 / DJ 】 20代から読者モデルとして活動する。学生時代からバックパッカーをスタートして旅歴は15年以上。女性誌のwebサイトなどでトラベルライターとして活動もする。世界50か国、宿泊した施設はホステルから高級なホテルまで500件以上と取材やバックパッカーを通して、さまざまな旅スタイルを経験。その中、自分のプライオリティや感性、人との出会いを大切に「心に何か響く、心がすっと軽くなる旅」をお届けしている。 「KotoA」としてのアーティスト活動ではイベントのDJ、そしてエレクトロニカに声を重ねた曲作りを行い旅の写真と共にショートムービーを作りInstagramなどで発信も行っている。

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